エコキュートの取替工事に行ってまいりました。

ご依頼いただいたエコキュートは

これまで不具合といった不具合は認められませんでした。

しかし、急にエラー表示がされ給湯器が停止してしまったとのことです。

何度リセットしても給湯器が停止してしまい、

困り果て、イトウ住建に今回のご依頼をお寄せくださいました。

調べたところ、原因はヒートポンプからの水漏れでした。

具体的には、ヒートポンプとエコキュートを結ぶ

お湯と水を循環させる配管の接続部からの水漏れです。

昨今では、”三層管”というポリエステルの他、

アルミなどを三層に重ねた熱耐性が強い配管を設置いたします。

しかし、一昔前、それこそ10年ほど前のこの循環用配管は、

”一層”しかない配管が設置されているのが基準でした。

これの弱点は、今は補われている”熱耐性”です。

お湯が温められエコキュートに戻される時には、お湯の温度は100度近い温度のため、

長く使用している配管ですと、この熱量に耐えられず、

配管の亀裂につながります。

この亀裂が起こっただけの状態であれば、すぐに三層管に替えれば

問題はありません。

しかし、ながらく”微細な亀裂からの少量の水漏れ”を放置しておくと、

場所によっては、配管の接続部やヒートポンプの内部の劣化・錆びとなり、

故障に繋がってしまうのです。

ヒートポンプが故障すると、

リフォーム店ではメンテナンスや修理は中々できません。

ヒートポンプは各メーカーのブラックボックスと言える機材だからです。

エコキュートの交換施工をご提案する形になります。

しかし、皆様一様に

ヒートポンプだけを交換すれば良いのではないだろうか？

とお悩みになられます。

これも、エコキュートをご購入されてから

まだ2年～3年しか経っていないのであれば、選択肢の1つでしょう。

しかし、ヒートポンプの交換には

どのリフォーム店でも大体は、

その本体とお取替えの施工費併せて、25万円～30万円ほどになると想定されます。

使用年数が10年前後のエコキュートであれば、

エコキュート自体が壊れる可能性も含めて、

新たなモデルをご購入される方が、長い目で見ると良い可能性も

ご検討くださいませ。

まずは既存の給湯器の取り外しから始めます。

給湯器の中に貯まっている水抜きを行い、接続されている配管や配線を外していきます。

給湯器は、貯湯タンク内が空の状態でも、

450kg前後の重さがありますので、大人3人～4人で、

安全を期して運び出します。

既存の給湯器の運び出しが終わったら、

その土間部分をきれいに整え、新しい給湯器を取り付けるための準備を行います。

新しいエコキュートに付随している設置ガイドに沿って、

給湯器をどの向きに取り付け、どのような配置で配管を作成し、

取り付けるかを熟考します。

土間の整理と取り付け準備が整ったら、

新しい給湯器を運び入れ、取り付けます。

給湯器本体を設置したら、次に配管と配線を順次繋いでいきます。

給湯器が変わり、配置が変わるために、

もともとの配管では、長さが足りない場所が少なからずでてきます。

この不足分は”フレキシブル配管”を使用して、増設していきます。

この時、増設した配管含め、全ての配管を綺麗にまとめることを意識することで、

設置後の無駄な露出がなくなり、見た目が整然とします。

本体と配管の設置が終わったら、リモコンの取付を行います。

お家にお邪魔させていただき、お台所とお風呂場のリモコンを、新しいものに取り換えます。

配管の設置とリモコンの取付まで出来たら、

本体に注水し、試運転の開始です。

試運転には約30分かかります。

この試運転の間に、各配管の繋ぎがしっかりできているか、水漏れがないか

といったチェックをしっかり行います。

問題がなければ、各配管の保護を行います。

凍結から守るための”凍結防止帯”と”スポンジ状の防止材”のセット

紫外線から配管を守るための”布状のキャンパス”

保護も終了したら、試運転の結果、つまりは動作が正常に行われたかの確認を行います。

併せて湯量や湯温の設定を行いますので、ご希望があればお気軽にお声がけください。

エコキュートの故障は、必ずついて回る問題です。

これは、どの様な給湯器でも、

どのような機械類で合っても同様でしょう。

そのため、私たちが考えなければならないのは、

故障した際に、

これはメンテナンスで済む問題なのか

それとも

全て新しく取替たほうが良いのだろうか

ということを、使用年数や状況に合わせて考える事です。

ヒートポンプだけの交換などを行うことは悪いことではありませんが、

それ単体では比較的高額になりやすく、

また、エコキュート本体の使用頻度は変わらないので、

また別の故障が発生する可能性を視野にお入れくださいませ。