エコキュートの取替工事に行ってまいりました。

今回ご依頼いただきましたエコキュートは、

『13年間一度もエラーを起こしたことのない順風満帆』エコキュートです。

何も問題がないなら交換を検討しなくても良いのでは？

と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、この”13年間”という数字と

今”この夏だからこそ”という点が非常に大事になってきます。

今回のお客様動揺、

長年同じエコキュートをご使用の方がいらっしゃれば、

ぜひご検討の上、ご一読くださいませ。

エコキュートの寿命は平均して10年と言われてます。

正確には、”10年経過すると故障する比率が圧倒的に増え始め”

さらには、”10年するとその製品の部材は製造中止となり、部品交換や修理が出来ない”

といったことが発生するため、

10年目以降のエコキュートは基本的に交換設置施工となる、という意味です。

この年数は、11年目、12年目と経年を重ねるごとに故障率が上がっておりますので、

13年目ともなると、いつ故障するか分からない、といった認識をしておく必要がございます。

機械類は、寒さに非常に弱いです。

それは、エコキュートといえど例外ではありません。

基本的に屋外設置をする製品ですので、

冷気に対する備えはされておりますし、寒冷地仕様などでの販売もされています。

しかし、それでも10年を経過すると、

そうした防備も性能を落とし、

冷気に充てられ水漏れや凍結、マザーボードの故障などに繋がるのです。

そのため、10年を経過したエコキュートを保有する方々が、

冬に入るとどうなるかと考えますと、

ギリギリで運転を保ってきた給湯器が、

遂に冬の寒波に耐え切れず、次々に各ご家庭でエコキュートの故障が相次ぎ

皆様が同じタイミングで給湯器の買替を”急ぎ”ご依頼されるのです。

これが全国規模で発生します。

すると、需要と供給のバランスが崩れ、全国でエコキュートが不足となり、

結果としてご依頼から設置まで3か月待ちという方も現れてしまうのです。

これが、ここ数年でニュースにもなった『給湯器難民』が生まれる正体です。

早速エコキュートの交換施工に入ります。

まず、既存給湯器の取り外しをする前に、必ず行う事があります。

1．不凍栓の閉栓

2．ブレーカー落とす

これらは施工の際の安全にかかわる部分です。

特に2番のブレーカーについて、

施工中に誤ってブレーカーが上がってしまっては感電してしまいますので、

どなたも触られない様にお願い申し上げます。

また、お客様にお願いしたい部分として、

必ず湯船の中にお湯が貯まっていない状態にしていただければと思います。

このお湯が貯まっている状態ですと、

施工時間が伸びてしまい、

その分お施主様のお時間を頂戴してしまうことに繋がります為、

ご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。

安全対策がとれたら、

早速エコキュートの取り外しです。

エコキュートに繋がる配管や配線を全て取り外し、

地面とつながるエコキュートの固定部分も外します。

また、エコキュートの貯湯タンク内の水を全て抜水します。

この作業を行う事でエコキュートの重量を軽くします。

水が全て抜けきれば、おおよそ350kgほどの重量になりますので、

男性スタッフ３人～４人ほどで、安全を期して運び出します。

既存エコキュートを取り外したら、

新しいエコキュートを設置するために、設置個所の整理を行います。

まずは、エコキュートを固定していた金具を切り取ります。

この金具は”アンカーボルト”といい、コンクリートに直接打ち込まれています。

手で抜けるようなものではありませんので、電動工具を使用して切り取ります。

次に、新しいエコキュートを取り付けるためのガイドを土間に添えて、

給湯器を取り付ける向きや位置を、

配管の位置など全体的に捉えながら微調整して取り決めます。

設置位置が決まったら、土間にドリルで穴をあけ、

新たにアンカーボルトを設置します。

アンカーボルトの設置が出来たら、

新しいエコキュートの運び入れです。

設置が出来たら、各配管や配線を再接続します。

この際、再利用できるものはそのまま使用しますが、

必ずと言っていいほど、配管は長さが足りません。

給湯器が10年以上も時間を空けて入れ替わるのですから、

配管の接続位置なども変わりますので当然ですね。

こうした配管の不足分は、フレキシブル配管というアルミニウム素材の配管を

加工して増設します。

自由に曲げられるので、どの様な場所や長さでも大抵は取り付けられます。

お客様にとっても見栄え良く見える様に、

配管の位置や長さ、露出の具合を考えながら取り付けします。

全ての配管、配線が接続出来たら、

リモコンの設置です。

リモコンは2ヵ所に設置します。

お勝手（台所）とお風呂場です。

時間帯的には、おおよそお昼頃になると思いますが、

屋内にお邪魔させていただきますので、どなたかご在宅いただくようお願いします。

リモコン設置が出来たら、

エコキュートに注水して試運転の開始です。

試運転には、おおよそ30分の時間を必要とします。

この30分の間に接続したエコキュートの配管から水漏れがないか念入りにチェックをし、

問題がなければ各配管に保護材を取り付けます。

この保護材は、2種類あります。

1つは”凍結に対する保護”。

配管に直接巻き付け、換気から配管を守ります。

もう1つは”紫外線に対する保護”

巻き付けた凍結防止材の上にさらに巻き付ける伸縮性のビニール素材のテープです。

これを巻き付けることで、凍結防止剤 及び 配管そのものを

紫外線による劣化から守ります。

これらを巻き付け終わるころには、

試運転も終了しています。

試運転が終了し、浴槽内の水の量の確認。

事前の水漏れも併せて、システムに問題が見受けられないようであれば、

試運転成功です！

最後に、お湯の温度やお湯の量といったリモコンの設定を行います。

この際、ご依頼者様が普段お使いの設定に調整するお手伝いをいたしますので、

どうぞ、お気軽にお声がけください。

冬に急にエコキュートが故障した、

と駆け込まれるお客様は非常に多くいらっしゃいました。

そして、全国で発生しておりましたが、

多くのお客様がエコキュートを手に入れることが出来ず、

ご依頼から3ヵ月間、お湯を使えない生活を送られました。

精神的にも、体力的にも、そして金銭的にも

この3ヵ月という期間は耐えるには長すぎます。

冬に壊れたのに設置されるのが春に入ってからでは、

気持ちも晴れやかではないでしょう。

この様なことにならない様に、

長くご使用されているエコキュートをお持ちのお客様は、

今のうちにエコキュートのお取替えをされることをお勧めいたします。