エコキュートの取り替え工事に伺いました。

18年使用されたエコキュートで、

ヒートポンプからの水漏れが見つかりました。

少量の水漏れであったのでお客様はあまり急がず、というお心持でしたが、

少量でも水道料金には反映するでしょうし、

今以上に水漏れがひどくならないとは限りません。

国の補助金”給湯省エネ事業2024”のが発足してすぐでしたので、

当補助事業を利用して10万円の還元を充当できるよう

交換手配を行いました。

近頃お客様から同様のご質問を頂戴します。

エコキュートの撤去に補助金が追加で出るのか

このご質問に対する回答は、

「残念ながら出ません。」

前年の『給湯省エネ事業2023』の際にはなかったのですが、

今年の『給湯省エネ事業2024』に新たに下記補助が加わりました。

『電気温水器からエコキュートに交換した際の』

『電気温水器の撤去に補助5万円が出る』

というものです。

この『電気温水器の』という部分が見落とされがちで、

多くの方からご質問を頂戴いたします。

しかし、こうしたご質問には正式な情報をお伝えしご理解頂けますので、

語弊は早期に解けるのですが、

注意が必要なのは、

この『電気温水器の撤去補助』は

『エコキュートのリフォーム設置』とは別に予算組がされているという点です。

エコキュートのリフォーム設置には580億円の予算が組まれていますが、

電気温水器の撤去予算は40億円と、

リフォーム設置より大分少ない額の予算組なのです。

その為、エコキュート交換設置の予算がまだ50％ほどの消化率であったとしても、

電気温水器の撤去予算が満額達成してしまっていたら、

電気温水器からエコキュートへ交換する施工を行ったとしても、

撤去予算は適用されなくなってしまうのです。

2024年5月31日現在で

エコキュート交換設置の予算消化率は26％に対して、

電気温水器の撤去予算はすでに35％に達しています。

順当に電気温水器からのエコキュート交換を行えれば、

それに対する補助額は15万円～18万円となります。

これから電気温水器を交換されるからは、

この撤去さんの情報に最も注意を払われた方が良いでしょう。

早速エコキュートの交換施工に入ります。

安全確認としての施工準備として下記のチェックを行います。

・エコキュートに繋がるブレーカーが落ちている事

・エコキュートに繋がる給水を止める事

・浴槽内の水が抜かれている事

作業員の安全も含んでの確認になりますため、

まずはこちらの確認を欠かさず行います。

事前確認が出来たら、早速エコキュートの取り外しです。

既設エコキュートに繋がる配管や配線を全て取り外し、

地面とつながるエコキュートの固定部分も外します。

また、エコキュートの貯湯タンク内の水を全て抜水します。

この抜水作業には約30～40分の時間が必要なので、

並行しての同時作業となります。

外した配管や配線は基本的に既設流用いたしますので、

傷がついていないか入念に確認しながら取り外します。

既存エコキュートを取り外したら、

新しいエコキュートを設置するために、設置個所の整理を行います。

土間の上には枯葉や泥が長年溜まっていたりすることもあります。

こうしたゴミを綺麗に取り除き土間の上を綺麗にしたら、

既設のエコキュートを固定していたアンカーボルトを切り取ります。

このアンカーボルトは、コンクリートに直接打ち込まれています。

手で抜けるようなものではありませんので、電動工具を使用して切り取ります。

次に、新しいエコキュートを取り付けるためのガイドを土間に添えて、

給湯器を取り付ける向きや位置を、

配管の位置など全体的に捉えながら微調整して取り決めます。

設置位置が決まったら、

新たにアンカーボルトを設置して、エコキュートの搬入です。

既設撤去の際もですが、

エコキュートは中の水が空の状態でも300kg以上あり、

成人男性1人で持ち運べるものではありません。

男性スタッフ3～4人で、周囲にも十分に注意しながら運び入れ、

接地したアンカーボルトにエコキュートの足が重なる様に設置します。

運び入れたエコキュートは地面との並行性をしっかり測り、

アンカーボルトをしっかり締め上げて土間に固定します。

設置が出来たら、各配管や配線を再接続します。

既設の給湯器が設置されてから10年以上もの時間が経っているので、

当然配管の取付位置や高さが変わっています。

こうした配管の不足分は、

フレキシブル配管というアルミニウム素材の配管を加工して増設します。

全ての配管、配線が接続出来たら、

リモコンの設置です。

リモコンはお台所とお風呂場の2ヵ所に設置します。

リモコンも長年同じところに設置されていたため、

その接地部分には汚れが溜まっています。

これらも綺麗に拭き上げて、

またお風呂場のリモコンと壁の間にはコーキングを張って

水分が中に入らない様にしっかり注意して取り付けます。

リモコン設置が出来たら、

貯湯タンクに注水して試運転の開始です。

試運転には、おおよそ30分の時間を必要とします。

この30分の間に接続したエコキュートの配管から水漏れがないか念入りにチェックをし、

問題がなければ各配管に防寒材と対光材を取り付けます。

これらを巻き付け終わるころには、

試運転も終了しています。

試運転が終了し、浴槽内の水の量の確認を行います。

この時、他のお台所や洗面などでも

しっかりと水・お湯が出ることを確認することを忘れてはいけません。

事前の水漏れも併せて、システムに問題が見受けられないようであれば、

試運転成功です。

最後に、お湯の温度やお湯の量といったリモコンの設定を行います。

普段皆様がご使用の設定に調整するお手伝いをいたしますので、

どうぞ、お気軽にお声がけください。

電気温水器からのエコキュート交換には5万円の補助金が充当されます。

これは国の補助事業『給湯省エネ事業2024』の新しいシステムの1つです。

しかし、

電気温水器の撤去予算は、本体の事業予算とは別に予算取りされています。

そのため、給湯省エネ事業2024を後半に利用しようとされる方ほど、

撤去補助5万円を充当出来なくなってしまう可能性が出てしまうのです。

本体事業予算580億円がまだ残っていても、

撤去予算40億円が満額になっている可能性があるためです。

すでに予算消化率にも大きな差が出始めています。

電気温水器のエコキュートへの交換をお考えの方は、

『もう少し交換するのを待とう』と考えられませんよう、お気をつけください。